宗教観の違い

イスラム教のことを話す時に必ず出てくるのがイスラム教の聖典コーランです。
このコーランはずばり神の言葉そのものなのです。神がムハンマドの体を通して伝えてきた言葉で、それを信者達が聞き取り、書きとめておいたものです。

例えば世界でもただ一つの神を信仰している宗教にはイスラム教以外にもキリスト教や仏教がありますが、この2つの神は元々は人間でした。ですから、もしその言葉を書き留めてあったとしてもそれは神の言葉ではなく、元々人間だった人が言った言葉なのです。このあたりがイスラム教と仏教やキリスト教の違いです。

しかし仏教以外であれば共通しているものもあります。キリスト教、イスラム教、そしてユダヤ教の3宗教は聖典に関しては共有しているということです。
聖典とはすなわち旧約聖書のことですが、もともとこの旧約聖書はユダヤ教のものでした。そしてさらに第二の聖典として新約聖書をキリスト教が作りました。そしてイスラム教は旧約聖書、そして新約聖書を大事にしていますが、最も重要視しているのはムハンマドから伝わった聖典であるコーランです。イスラム教徒にとってはキリスト教のイエス・キリストは否定するような存在ではありません。キリストは神に使わされた預言者の1人であり、救世主でもあるからです。しかしキリスト教の全てを受け入れているということではありません。キリストの死後に作られた教会やそこで定められている定義などには納得できていないのです。
そのため、イスラム教徒が大々的にキリストの誕生日であるクリスマスを祝うということはありません。日本には仏教徒が多いですが、あまりその点などは気にせず、イベント的な感覚で楽しむ人が多いですから、こういう点は大きな違いであるといえるでしょう。

またコーランといえば、2012年にアフガンの書道家が5年がかりで巨大なコーランを完成させました。218ページにもわたるこのコーランは縦が228cm、横が155cmです。表紙はヤギの革で覆われています。製作者である書道家は弟子9人と共にこの巨大コーランを作り上げました。出来上がった記念式典には政治家や宗教関係者なども出席し、子供達による国歌斉唱もして祝うこととなりました。世界最大級ともいわれている巨大なコーランを作った理由は後の世にもコーランが伝わってくれればという願いをこめて製作されたのでした。そしてアフガンとイスラム教の宝としてとても大切にされています。